当院では、点眼のみでは緑内障の悪化が防げない方、妊娠や点眼の副作用のため点眼治療の継続が難しい方、点眼を忘れてしまう方などに、外来で簡単に行え、痛みもない最新治療であるSLT(選択的レーザー線維柱帯形成術)を導入いたしました。
緑内障レーザー治療(SLT)は、開放隅角緑内障の治療の時に使用します。
特殊なレーザー(YAGレーザー)で、房水の流出障害となっている線維柱帯の色素細胞のみを選択的に破壊して、房水の流出を促進して眼圧を下げる最新の治療方法です。レーザー治療ですので、痛みもなく外来で10分程度で施行することができます。
眼圧が高ければ高いほど効果的と言われています。副作用のほとんどない治療ですので、お気楽に受けていただきたく思います。既に何人かの方にSLTを施行しましたが、レーザー中の痛みなどもなく、患者さんには非常に好評です。
緑内障の病型によっては、このレーザーの適応にならない方もおられますので、遠慮無く当院にお問い合わせください。
SLTにて、眼圧下降が成功するのは約80%です。
眼圧が高ければ高いほど効果的です。約1ヶ月後に眼圧は安定してきます。
ただし残念ながらSLTに反応しない方も約20%ほどはいらっしゃいます。
眼圧下降効果が薄れてきた場合も、再びレーザー治療を施行することが可能です。
1割負担の方 | 約1万円 |
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3割負担の方 | 約3万円 |
当院では、最新の眼科用レーザーである
パターンスキャンレーザーを使用しています。
パターンスキャンレーザーとは、従来の単発のスポット照射ではなく、格子状パターンのような複数のスポット照射が短時間かつ正確にできる最新型の眼科用レーザーです。また、高出力、短時間凝固のため、患者さんの治療に対する痛みも大幅に軽減できます。
従来のレーザーと比較して
① 網膜に対して低侵襲(合併症がでにくい)
② 治療による疼痛軽減(治療による痛みが少ない)
③ 治療時間および期間の短縮(通院回数が少なくてすむ)
などの特徴があります。
などの眼疾患の治療に使用します。
網膜にレーザーを照射して、新生血管の発生を防ぎます。また、浮腫の改善にも使用します。 この治療で視力が回復するわけではありませんが、網膜症の進行を抑えることができます。進行の度合いによっては数回に分けて治療します。
網膜の静脈が詰まって出血する病気です。
糖尿病と同様、新生血管が発生しますのでレーザーで照射します。また出血による浮腫の改善にも使用します。
網膜の中心付近が傷み、水が漏れて円形に腫れる病気です。
網膜の傷んだところにレーザーを照射して水の漏れを防ぎます。
ただし、黄斑部という目の中心に近い腫れの場合は視力が低下する可能がありますので、レーザーはしません。
網膜の周辺部に穴があく病気です。
飛蚊症や光のようなものが走る光視症によって発見されることが多いですが、眼底検査で偶然に見つかることもあります。
網膜に穴があくとそこから網膜の下に水が回り網膜剥離になってしまいます。網膜剥離になってしまうと入院をして手術する必要があります。網膜剥離になる前に裂孔および円孔の周りをレーザーで焼いて固めて網膜剥離にならないように予防します。
ボトックス注射は、ボツリヌス菌がつくりだすボツリヌス毒素を主成分とし、この毒素を利用して、眼瞼痙攣(がんけんけいれん)や片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)の症状を改善させることができます。
この治療は毒素のもつ特殊性のため、資格を所得した医師だけにしか使用が認められていません。
ボツリヌス菌のごく微量の毒素は、けいれんを生じさせている神経の働きを抑えます。それによって、けいれんをおこしている筋肉を弛緩させ、疾患の症状を抑えます。
薬剤の効果は、3~4ヶ月持続します。
健康保険の適応ですが、薬剤費が高価なため、3割負担の患者様で約17,000円、1割負担の患者様で約5,500円(手技料+薬剤費)の費用が必要となります。(初診、再診料等は除く)
一人の患者様に一瓶を使用し、残りは厳格に廃棄することが義務付けられています。
パソコンやテレビゲームを長時間続けると眼の周りの筋肉に疲れがたまります。
その筋肉をほぐすには遠くの景色を眺めて、眼の筋肉の緊張をほぐす必要があります。
当院に設置している『ワックD-5000(両眼視簡易検査器)』は、中に立体風景のスライドが入っており、それが前後に動きます。中の景色を覗くと、あたかも遠くにピントがあったり、近くにピントがあったりするように見えます。
それを約5分間続けることにより、眼の筋肉の緊張を緩め、遠くの景色を長時間見つめるのと同じ効果があります。
目頭にある涙の出口(涙点)に、涙点プラグというシリコン性の栓をして目の涙を溜める方法です。(涙点プラグ挿入術)
中等症から重症のドライアイの治療です。
目の表面に涙が溜まりますので目が潤って、乾燥感や不快感がなくなり、点眼回数も減らすことが可能です。 点眼治療でも症状が改善しなかった方には、特にお勧めです。
切ったり縫ったりせず、外来にて5分くらいで簡単に治療できます。
治療中、ほとんど痛みはありませんし、挿入後も違和感はほとんどありません。当日から、洗顔や入浴が可能です。
もし挿入後、嫌ならすぐに取ることができます。(実際は挿入後、取って欲しいと希望される方はほとんどいません。)
治療費は、保険適用ですが片眼で3割負担の方で3500円程度です。
デメリットは、たまに自然脱落することがあるということです。
この場合のデメリットとは、いわゆる「治療費がもったいないこと」です。
当院では、なるべく自然脱落しないよう患者様にあったサイズのプラグを慎重に選択して治療にあたっています。
白内障の手術後、数ヶ月~数年して、また「目がかすむ」「まぶしくなる」などの症状がでることがあります。これは、ほとんどが「後発白内障」といわれるもので、手術の際に残しておいた水晶体の後嚢(レンズをつつんでいる袋の後ろの部分)が濁ってくるために起こります。
後発白内障は、再手術の必要はなく、外来でレーザー治療にて、簡単に濁りを取ることができます。
当院では、最新のYAGレーザーという機械を使って治療を行っています。痛みもなく、3分程度で終わります。視力も翌朝には回復します。
もし、白内障の手術を受けたにも関わらず、最近、かすみをきつく感じたり視力の低下を感じるようでしたら、後発白内障になっている可能性がありますので、一度、当院にて検診を受けてください。